漫画『はたらく細胞』 擬人化キャラ物語でスギ花粉症がよく分かる!
こんにちは、べっちです。
昨日は花粉症との向き合い方についてお話しました。
↓↓
花粉症に薬はいらない!悪いのはスギでも免疫でも無く毒出し力不足!
今日は、花粉症の仕組みや、細胞の働きがストーリー仕立てでとっても分かりやすく描かれている漫画『はたらく細胞』のお話です。
まずはスギ花粉症の仕組みを文字だけで説明してみます
マンガ『はたらく細胞』のお話の前に、まずは僕が文字だけで花粉症の仕組みを説明してみますね。
昨日も少しアレルギーの仕組みについて触れましたが、今日はできるだけ正確に説明します。
花粉症の仕組み
- まず、スギ花粉が目や鼻に付着します。
↓↓ - スギ花粉からアレルゲンとなるタンパク質が溶け出します。
↓↓ - アレルゲンは『マクロファージ』(白血球の一種)に取り込まれます。
↓↓ - マクロファージは、アレルゲンを異物としてリンパ球(白血球の一種)である『ヘルパーT細胞』に伝えます。
(ヘルパーT細胞は、免疫の司令塔の役割を担っています。)
↓↓ - ヘルパーT細胞は、リンパ球の一種である『B細胞』に、『IgE抗体』を出すように命令を出します。
(抗体とは、異物を無毒化するために作られる物質です。アミノ酸や糖からなる化合物です。)
↓↓ - B細胞は命令を受けたらIgE抗体を作りだし、放出します。
↓↓ - IgE抗体は、アレルゲンを攻撃するだけでなく、『肥満細胞』と結合します。
(肥満細胞は『マスト細胞』ともいいます。名前に肥満とついていますが、肥満とは全く関係ありません。)
↓↓ - 肥満細胞にIgE抗体が結合すると、肥満細胞は『ヒスタミン』などの物質を作りだし、放出します。
↓↓ - ヒスタミンは、目や鼻の粘膜にある『H1受容体』と結合します。
(H1受容体はタンパク質でできています。別名でヒスタミン1型受容体ともいいます)
↓↓ - H1受容体がヒスタミンと結合すると、目や鼻のかゆみ、鼻水などを引き起こします。
この不快な症状が、花粉症の症状です。
長かったですね。。
あともう一息、
次に花粉症の薬の仕組みについてです。
花粉症の薬の仕組み
- 花粉症でよく使われる『抗ヒスタミン薬』は、さきほど9番、10番のところで出てきたH1受容体に先回りして結合し、ヒスタミンがH1受容体と結合するのを回避する仕組みです。
- アレルギー全般に効く『ステロイド剤』は、炎症を抑えたり、免疫そのものの仕組みを抑制することで、花粉症の症状を抑えます。
・・・分かりましたでしょうか?
これでも分かりやすく書いたつもりなのですが、読み返してみたらやはり難しいです。
もしかしてあなたは、専門用語ばかりでそもそも読む気すら起きなかったもしれませんね。。
マンガ『はたらく細胞』ならスギ花粉症の仕組みがとってもよく分かってしかも面白い!
※以下、ネタバレも含みますのでご注意ください。
花粉症の仕組みってかなり複雑で、文字だけで正確に説明しようとすると、上記のようにどうしても分かりづらくなってしまいます。
ですが、マンガ『はたらく細胞』では、花粉症のことを見事に分かりやすく、しかも面白く描いています。
マンガという形式だから分かりやすいというのもありますが、それ以上に分かりやすく表現する作者の技量と工夫がスゴイのだと思います。
しかも、内容の専門性は損なっていません。
先ほどの説明でたくさん挙げた専門用語もちゃんと使われているのに、わかりやすいんです。
分かりやすさレベルでいうと、
小学校高学年でも
理解できるレベルだと思います。
ポイントは、細胞それぞれを擬人化していて、ストーリー仕立てで展開されていることです。
例えば、
- ヘルパーT細胞は、司令室にいるイケメンリーダー
- B細胞は、IgE抗体という銃を持った戦闘員のお兄さん
- 肥満細胞(マスト細胞)は、IgE抗体を検知したらマニュアルどおりにヒスタミンを出す綺麗なお姉さん
など、魅力的なキャラがたくさん出てくるのです。
また、人の体全体が、地球のような設定になっています。
どうも、体を構成する体細胞が、一般市民ということになっているようです。
他にも、
- 鼻水や涙は大洪水
- 鼻づまりは、粘膜が膨れあがる地殻変動
- クシャミは火山の噴火
とこんな具合に、花粉症の症状を自然災害として描かれているのも面白いです。
最後に自体を収拾させるのが「ステロイド」なんですが、かなり凶暴に描かれていました。
まるでターミネーターに出てくる『スカイネット』みたいでした。。
話を読み終えて僕は、体内の細胞達は花粉症により、僕ら人間以上に大変な思いをしているのかもしれない、と思いました。
なんたって、僕らにとっては何気ない1つのクシャミが、細胞にとっては火山の噴火ですからね。。
また、体の中で細胞達が連携をとりあって、それぞれの役割をこなす様が分かりやすく描かれています。
宿主である人間本体を活かすために細胞達は頑張ってくれていると思うと、細胞達には感謝しなくちゃですね。
終わりに
それにしても、何十億年の進化の歴史を経て、適切な役割に分化してきた細胞達はスゴイと思います。
もしかしたら、単なる擬人化じゃなくて、本当に細胞一つ一つが僕ら人間のように意思を持って生きているんじゃないのか?という妄想も膨らみます。
それでは、今日も最後まで読んでいただきどうもありがとうございます。
なお、「はたらく細胞」はまだ僕も読んでいる途中なので、他にも面白い話があったらまた紹介させていただきますね。
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