はたらく細菌1巻 ネタバレ感想 なんとワルモノ悪玉菌が主人公!
今日ははたらく細胞のスピンオフ作品、
「はたらく細菌」
についてお話しします。
Amazon.co.jp: はたらく細菌(1) (なかよしコミックス)
「はたらく細菌」ってどんなマンガ?
本家の「はたらく細胞」はその名の通り、体内ではたらく
「細胞」
についてのお話でした。
この「細胞」とは具体的にいうと、
血管やリンパ感で働く
「赤血球」や「白血球」です。
酸素や栄養を運ぶ「赤血球」や、外敵から身を守る各種の「白血球」について楽しく分かりやすく描く、というのがコンセプトでした。
これに対し「はたらく細菌」は、体ではたらく
「細菌」の話です。
「細菌」といっても、本家で出てきた「肺炎球菌」や「黄色ブドウ球菌」のように、外部から来た病原性のある細菌のことではありません。
腸管や皮膚に住み着いている
「常在菌」と呼ばれる細菌のお話です。
この「常在菌」は、大きく
- 善玉菌
- 日和見菌
- 悪玉菌
の3つに分類されます。
これらの種類の菌が体内環境に応じてどのように働くのかをストーリー仕立てで面白楽しく伝えてくれるのが、「はたらく細菌」というマンガとなります。
主役はナント悪玉菌の「ウェルシュ菌」!
3種類いる常在菌の中でも、
普通に考えたら主人公は
「善玉菌」なのが順当ですよね?
でも、違うのです。
主人公はなんと、
腸管に住むイケメン悪玉菌の
「ウェルシュ菌」さん。
はたらく細菌 1巻 いでよ、くさいおなら!菌対抗 陣取り合戦!
腸管に入ってきた肉を消化して
腐敗ガスを発生させまくる厄介なヤツです。
その腐敗ガスは、
要はくさいおならとなります。
ちなみに宿主は女子高生という
なかなかシュールな設定。
まぁ、「はたらく細菌」は少女誌「なかよし」連載のマンガなので、
・宿主は女の子
・登場人物はイケメン
というのは王道な設定とも言えますが。
それにしても、
ワルモノが主人公だなんて。。
本家の「はたらく細胞」に例えたら、悪玉の細胞、つまり「がん細胞」が主人公になるのと同じじことを意味する程の過激な設定に思えるのですが。。
敵対する善玉菌「ビフィダム菌」は嫌なヤツ
そんな主人公「ウェルシュ菌」ですが、
腸内に常在する「善玉菌」とはいつもいがみ合いばかり。
そして善玉菌側の主要人物は、
こちらもイケメン「ビフィダム菌」。
はたらく細菌 1巻 きたぞ食物センイ!善玉菌の逆襲!
彼と対立し、腸内の陣取り合戦を
日々繰り広げるのが日常です。
現実世界の「ビフィダム菌」は、
胃腸の調子を整えて
下痢や便秘を改善するとっても有益な善玉菌です。
しかし、はたらく細菌の「ビフィダム菌」は、どうも鼻持ちならない優等生タイプでなんだか嫌な感じ。
まっ白な服がちょっと汚れただけで
「ちっ」
と舌打ちするなど、
性格は全然良くありません。
さらに、
「悪玉菌は腸内のクズ
しずかに消えることが宿主のためだ」
というセリフも冷酷そのもの。
むしろ、ピンチになったときに
子分達を必死に守ろうとする
「悪玉菌」の方がずっとハートフルで、
はるかに善玉のように思えてならないのですが。。
信用ならない日和見菌、「バクテロイデス菌」
理想の腸内に住む菌の割合は、
・善玉菌 20%
・悪玉菌 10%
・日和見菌 70%
と言われています。
これを見ても分かるとおり、
日和見菌は腸内でも圧倒的な数を誇ります。
そして日和見菌は、
善玉菌と悪玉菌のうち、優勢なほうに味方する
という特徴があります。
つまり、
- 腸内に善玉菌の多い理想の状態だと、日和見菌は善玉菌の味方をしてくれて、腸内を良好に保つ手伝いをしいてくれる
- 腸内に悪玉菌が増えてくると、悪玉菌と一緒になって腸内を荒らしまわる
という、
「長いものに巻かれろ」
的な性質を持つのが日和見菌です。。
なんだか日本人みたいな性質ですね。
そして、「はたらく細菌」に登場する日和見菌は
「バクテロイデス菌」
という、腸内の常在菌の中で最も数の多い細菌です。
はたらく細菌 1巻 腸内最多の菌はボク!バクテロイデス菌
こちら、現実の「日和見菌」と同じように、「善玉菌」と「悪玉菌」のうち優勢な側に加担します。
でも、その性格は
「長いものに巻かれろ」
というよりは、
「生き抜くためのしたたかさ」
のように映ります。
要は、過酷な腸内環境で生き抜くためには有利な方に付くのが合理的という判断なのでしょうね。
そんな日和見菌のことを、
「ウェルシュ菌(悪玉菌)」も
「ビフィダム菌(善玉菌)」も
実は快く思っていません。
コロコロ態度を変えるの卑怯者だと思いつつも、敵に回すと厄介なのでなんとか味方にしておきたいという微妙な関係なのです。
結局のところ、「はたらく細菌」に登場する腸内の常在菌「悪玉菌」「善玉菌」「日和見菌」は、三者ともお互いに仲が悪いということになりますね。。
一巻の後半、だんだん面白くなってきた!
一巻の途中までは腸管や皮膚の表面だけが舞台となり、正直それほどドラマティックな展開もないストーリーでした。
ですが、一巻ラストで事件が!
病原性のある悪玉菌
「サルモレラ菌」
が外部から侵入してきたのです。
はたらく細菌 1巻 腸内破滅の危機!? サルモレラ菌
その悪玉菌は非常に強力で、
腸内の常在菌がいともかんたんに大量虐殺されてしまう悲惨な状況に。。
そんな状況になって
「サルモレラ菌」と対峙したのは、
なんとワルモノ主人公の「ウェルシュ菌」。
このままだと主人公が死んでしまう、、
・・・なんか、すごく面白いことになってきました!
2巻を読むのが楽しみです!!
まとめ
今日の話をまとめると、
- はたらく細胞の派生作品「はたらく細菌」は、腸や皮膚に常在する細菌達の物語。
- はたらく細菌を大きく分類すると「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」の3種類。
ストーリー中では三者ともお互いに仲が悪い。 - なんと主人公は、善玉菌ではなくて悪玉菌の「ウェルシュ菌」
でした。
はたらく細菌、Amazonの評価ではあまり高くなかったのですが、読んでみると結構面白かったです。
まだ読んでない方は、これを機に読んでみてはいかがでしょうか?
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それでは、今日も最後まで読んでいただきどうもありがとうございます!!