HUNTER×HUNTER キメラアント編 咀嚼が必要だった突然の勝利の原因
こんにちは、べっちです。
引き続き HUNTER×HUNTER キメラ=アント編についてのお話です。
今日は人類がキメラ=アント達に勝利する場面についての内容になります。
メルエムから突然の敗北宣言
残虐なシーン、緊迫したバトルシーンの多かったキメラ=アント編は、30巻に入ったあたりから何やら雰囲気が変わってきます。
・パームが突然「王が数時間以内に死ぬ」と言い出したり
・プフの吐血、そして死
・メルエムがウェルフィンに優しい言葉をかけたり
そしてこの、メルエムからの突然の敗北宣言です。
HUNTER×HUNTER 30巻 73ページ
続けてメルエムは、
「残された時間を『コムギ』と過ごしたい」
と言います。
・・・あれ、メルエムが死ぬの?
本気で言ってるのかな?
それともやはり何かの策略?
コムギをどうするつもりなんだろう・・・
混乱しながら読み進めていると、メルエムの言うことに本当に裏は無く、最期はコムギに抱きかかえられながら静かに息を引き取ります。
・・・・・・正直、消化不良でハテナマークがいっぱいになったので少し読み返してみたら、下記のページを見て謎が解けました。
HUNTER×HUNTER 30巻 25ページ
・・・ちゃんと説明されていました。
ネテロの自爆で毒は「メルエム」を冒していていて、既にその時には勝負は着いていたのですね。
「貴様は…!! そう…… 貴様は
詰んでいたのだ
初めから」
ネテロが自爆する際に心の中で言っていた言葉は、この毒のことを言っていたのです。
爆発ではメルエムは死ななかったので、てっきりネテロは犬死にだったとばかり思っていたんですけどね。
毒はプフ、ユピーにも伝染し、ピトーはゴンの無茶によりやっつけたので、人類の勝利確定です。
ここまで考えて心臓に毒の核爆弾を準備していたネテロって、やっぱりスゴイです。
まぁ、実際にスゴいのはそれを考え出した富樫先生ですけどね。
メルエムが爆発で死ななかったのはドラゴンボールの「セル編」に似てるかなぁと思いましたが、あの爆発が2段構えで毒の効果もあったとは、富樫先生やっぱり天才すぎると思いました。
切ないメルエムの最期
謎が解けたところでメルエムの最期のシーンを読み返してみると、とても切ないシーンでした。
凶悪だったころのメルエムの面影は一切なく、最期はコムギに看取られたいと思う心は愛情を持った人間そのものでした。
それもただのわがままでは無く、コムギを道連れにしなくて済むよう気遣うセリフもありました。
ここまで心に優しさを宿すようになったのなら、死んでしまうのは可愛そうな気もします。
ですが、ここで生き残ってしまい何かの拍子にまた「蟻」の部分が目覚めてしまうと厄介です。
「ネテロ」亡き今は誰にも手が付けられないので、静かに死んでもらえるなら、それが最良だったのかもしれません。
それでも、失明して辺りが真っ暗になってからのコムギとの会話はとても切なかったです。
・何度も「コムギ…?いるか…?」と確認したり、
・コムギに「手を…握っていてくれるか…?」とお願いしたり、
・「ありがとう」とお礼を言い、最後に名前を読んでくれないかと頼んだり、
まるで主人公の最期ではないかと錯覚するほどの死に際でした。
HUNTER×HUNTER 30巻 158、159ページ
こんな風に愛する人に看取られながら死ぬのって、死ぬことは本当に悲しいことだけど、その中では最高な死に方だと思います。
コムギまで死ぬことは無かったのでは・・・
もう一つ感動的なシーンは、お互いがこの瞬間のために生まれて来たと確信するシーンです。
HUNTER×HUNTER 30巻 146、147ページ
メルエムは既に死を受け入れていますが、コムギの方も「もう死んでもいい」と思える位に幸せを感じていることが凄いことだと思います。
・軍儀を通してメルエムが自分に本気で向き合ってくれてること
・軍儀人生の中で最高の勝負ができていること
・何より、自分を本当に必要としてくれていること
不遇の人生を歩んできたコムギの人生の中で、この日は本当に素晴らしいだったということは納得できます。
それだけに、コムギがこのまま死んでしまうのは残念だと思いました。
メルエムとの度重なる対決で、コムギの軍儀のレベルはさらに進化しています。
このままいけば、軍儀のプロとして世界一になるのも夢では無かったハズです。
まだまだ若いのに、一時の感情に流されて心中の道を選んでしまうのは勿体ないなぁと。。
それでもやはり、コムギ自身で選んだ道だから仕方ないかもしれません。
であれば、せめてコムギの功績を素直に称えようと思います。
コムギの活躍無くして人類の勝利はなかったですからね。
キメラ=アント編でのMVPはもちろんネテロですが、次点はピトーを倒したゴンと同じくらいにコムギの活躍も大きかったと思います。
・・・コムギ自身は全く意識してませんでしたけどね。
そういえば、なぜかカイトが女の子に生まれ変わったシーンが出てきて、これにもハテナマークがいっぱいになっています。。
(この謎は後で解けるのでしょうか・・・)
HUNTER×HUNTERの世界でこのような「転生」があるなら、コムギとメルエムは生まれ変わり、運命の二人として幸せに結ばれて欲しいものです。
終わりに
長かったキメラ=アント編も、ついに終わってしまいました。
キメラ=アント編の開始と終了を調べてみると、
・開始(18巻):2003年
・終了(30巻):2011年
となっていて8年間も続いていたことになります。
これは富樫先生の人生を賭けた超大作と言っても過言ではありませんね。
さて次回からは新章が始まります。
キメラ=アント編でもついに「ゴン」は「ジン」に会えませんでしたが、そろそろどうでしょうか?
恥ずかしがってばかりいないで、そろそろ息子に会ってあげてもいいんじゃないかなぁ、なんて個人的には思っています。
それでは、今日も最後まで読んでいただき、どうもありがとうございます。
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